(74)源俊頼朝臣(みなもとのとしよりあそん)

2021.01.28

こんにちは、教室長のこうちです。

 

今週は暖かくなってきましたね。

冬はどこへ行ったのやら・・・と思うくらいです。

 

まだまだ冬は続きますが、

体調に気をつけてくださいね。

 

 

本日の一首は・・・

(74)源俊頼朝臣

【うかりける 人を初瀬の 山おろしよ はげしかれとは 祈らぬものを】

 

源俊頼朝臣が若かった頃、ある女性に恋をしました。

 

しかし、その女性にはなかなか振り向いてもらえず、

アピールの日々が続くきます。

 

あまりにも恋愛が成就しないため、

恋愛の神様として有名な大和国の長谷寺にお祈りをしに行くことにしました。

 

長谷寺の観音様は、とても霊力が強く信頼できる仏様でした。

 

「観音様、観音様、どうかあの方へ私の気持ちが届くようにしてください!」

 

 

源俊頼朝臣の願いが届いたのか、

観音様の顔が、一瞬思いを寄せている女性に見えたかと思うと

ビュ~!っと強い風が山から吹きおろしてきたのです。

 

ああ、そんな観音様にまで見放されたのか・・・

 

そんな経験をした源俊頼朝臣が詠んだのが

この歌なのです。

 

「思いが届かないあの方が、振り向いてくれますようにとお願いしたのに。

長谷寺の山おろしのように、強く冷淡に恋の苦しみがはげしくなれとは祈っていなかったのに・・・」

 

 

みなさんは、縁結びの神様にお願いに行ったことはあるでしょうか?

 

なかなかいい縁にめぐり合えない!であったり、

今の彼とこのまま続きますように!とたくさんの恋愛のお願いごとをしていると思います。

 

そんなふうに源俊頼朝臣も、奈良県の長谷寺にお願いをしに行きました。

 

昔は、今よりも妖怪や霊などとの距離が近く、

このときの観音様も強い力を持っていたのでしょう。

 

この強い風はきっともうあきらめなさいと言っているのかもしれません笑

 

この歌では、風を擬人化しており、当時では珍しい技法でした。

そのため、天皇の気に入られ、選集を作ったほどでした。

 

この頃から、擬人化はあったんですね!

すごい!!

 

 

 

私立入試まで2週間です!

準備は、進んでるでしょうか?

 

残り2週間だからといって、普段と違うことをしていても

なかなか身につかないと思います。

 

今までやってきたことを反復して

復習に復習を重ねることで、どんどん力となっていき、

記憶に定着しやすくなります

 

焦らず、できることをすべてして

最初の関門を突破していきましょう!

 

 

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