こんにちは、教室長のこうちです。

最近、週１回ずつ雨が降っているイメージですね。

雨が降るたびに、寒くなってどんどん冬に近づいている感じがします。

さて、今日の一首は・・・

(48)源重之

【風をいたみ　岩うつ波の　おのれのみ　くだけて物を　思ふ頃かな】

いたみとは、はなはなだしいということで、激しいということ。

歌だけ聴くと、波の歌だったり、岩の歌だったり

ありきたりな自然を詠んだ歌のように思いますが、

よくよく詠んでみると、嵐のときの波の歌なのです。

さらに詠んでいくと・・・・

源重之は、恋した女性がいました。

どうしても振り向いてほしい源重之は、

何度も何度もアタックしましたが、一向に女性は振り向いてくれません。

最後には、「そんなにしつこいあなたは嫌い！」と

言われてしまいました・・・

これだけアタックしているのに

全く動じない女性の心。

一方で、これだけアタックしたのに

嫌われてしまった源重之の心は、ぐちゃぐちゃに砕けてしまいました。

その気持ちを歌にして詠んだ恋の歌だったのです。

「風が激しく、波が激しく岩に打ち砕けている。

岩は何ともないのに、波は何度も当たり砕けていく。

まさに女性に何度もアタックして嫌われ、砕けていく私の恋心のようだ。」

内容がわかるととても悲しい歌ですね。

女性からしたら、意中ではない人からのアタックは迷惑ですからね・・・

でもそんなにアタックされたら振り向きそうですが、

よっぽどタイプではなかったのでしょう。

男性からしたら、がんばって何回も告白をしているのに

振り向いてもらえない・・・・これほど悲しいことはないでしょう。

恋はタイミングとも言いますから、

アピールするときはくれぐれも気をつけて！

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